夜間の食いしばりの原因と改善するケアとツボを紹介

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食いしばりによる症状と原因

 食いしばりは寝起きの顎のだるさ、顎関節円盤の変性によるクリック音や痛み(顎関節症)、奥歯の擦り減り、睡眠障害、頭痛、肩こり等、さまざまな症状を引き起こします。特に夜間の食いしばりは、意識的なコントロールが難しく悩む方も多いです。当院に来られる自律神経に悩む方の約半数以上が悩む症状でもあります。
 そんな食いしばりや歯軋りは、どうして起こるのでしょう。睡眠時の首の位置や寝る姿勢、関節等の器質的要因が挙げられる事もありますが、今日話す原因は目に見える原因ではなくその逆の見えない原因、つまりストレスが原因の食いしばりです。

 実は、日中をどう過ごすかで夜間の食いしばりをコントロールできる可能性があります。元々、人間が食いしばるのは、スポーツ、集中する時、怒ったり悔しい時に起こります。スポーツや運動時の食いしばりは、より力を入れやすくするためですが、それ以外で食いしばる原因として考えられるのが脳をリラックスさせるために行なっているというものです。

食いしばりはストレス解消の手段!?

 奥歯を食いしばる事で脳は、リラックスさせる効果を発見したのは、Kail KとSlavicek Rです。彼らは『睡眠時ブラキシズムの患者は精神的ストレスを意識化で解決することができないために、咀嚼期間を精神的なストレスの調節弁として使っている』と実験から導きました。つまり、ヒトはストレスを夜間の食いしばりで解消しようとしているということです。

あかちゃんの夜泣きは大人では食いしばりに!?

 しかし、その食いしばりが夜間に起こるのは、どうしてでしょう。赤ちゃんの夜泣きを例に出しましょう。赤ちゃんは、日中に受けた刺激によるストレス(人や環境、新しい物など)を夜間の自律神経が活発化する時間帯に発散させようとします。それが夜泣きです。そして、夜泣きは、乳児から幼児に変わる段階で食いしばりや歯軋りに移行します。幼児以降、食いしばりや歯軋りをする事でストレスを発散させているんです。赤ちゃんによってストレスの受け皿が大きい小さいがあるように、大人にもそれは、あります。ストレスへの免疫力が弱い方は、特に食いしばりが起こりやすくなるわけです

食いしばりを改善する方法

それでは、どうすれば夜間の食いしばりをコントロールするのでしょう。それは、

①日中のストレスを緩和する
②寝る前に心身をリラックスさせる
③寝る時間を早くする

④ツボを押す

①日中のストレスを緩和する方法

 日中の過ごし方が夜間の食いしばりに直結することは、これまでの話から言うまでもありません。そこで日中に受けるストレスを極力減らす事が大事なんですがストレスの原因である環境は、なかなかすぐには変わりません。そこで生活習慣を少し見直すことでストレスの免疫力を高めることが可能になります。NOTOで一番大事にしているのは、『呼吸』です。ヒトが生きていく上で誰もが共通して行っている呼吸ですが、当たり前な事のせいでその質を見落としがちな方が多いんです。実際に自律神経が乱れやすい方の呼吸は浅く早いんです。また、呼吸にかかわる筋肉が過緊張しやすいんです。そんな呼吸についてのセルフケアは、過去のブログを参考してください。きっと思い当たる節があると思います。

寝る前に心身をリラックスさせる

 夜間の食いしばりを改善するうえで欠かせないのが睡眠の質です。特に寝る直前が大事です。寝る直前までいかにリラックスして自律神経を整えておくことが鍵を握ります。運動をする前に準備運動するように、寝る前にも心身を整える事でより良い睡眠パフォーマンスが可能になります。そんな睡眠の質をぐっと上げる方法はたくさんありますが一つ一番大事なことをあげるなら『寝る時の手の平の向き』です。眠るとき、手の平を下向きにしていませんか。胸の上に置いてませんか。これは捻じれです。それはパソコンをしている手の捻じれ方と同じなんです。まずこの手の平を上に向け肩甲骨から手にかけての緊張を緩めて胸を開きやすいようにして呼吸をしやすくしてみましょう。その他のケアは下記の過去のブログを是非ご参考ください。

③寝る時間を早くする

 睡眠の質にも関係しますが、これをあえて別でご紹介したのは、とても重要なことだからです。ヒトは、夜間にネガティブ傾向になりやすい性質を持ちます。不安に陥った気持ちのやりどころに困り、夜食をしたり、考えて時間を費やしたり、自傷行為を行う方もいます。また、夜遅くに寝てしまう方は体内時計がその時間に合わせてしまっているのも原因です。夕飯の時間、お風呂の時間をできるだけ早く済ませ、不安になる前に眠ることがとても重要です。

④ツボを押す

 ツボを押してのケアは食いしばりを根本的に治すものでは、ありません。あくまで対処療法です。根本的に治すためには、上記のポイントと自律神経を整える治療が必要になります。
そして、顎の筋肉の緊張は、直接触れてもなかなか取れません。その代わりある場所をほぐす事で、より緊張が取れやすくなります。

合谷

 人差し指と親指の間。どちらかという人差し指よりの人差し指の骨の真ん中あたりにある、圧痛点。
ここは、顎を緩めるというよりも、次に紹介する首の筋肉を効率的に緩めてくれるツボです。この首のポイントが緩むことで顎の緊張は、取れやすくなります。

扶突、天鼎

 首の横に位置する、#胸鎖乳突筋 この上に存在します。顎筋を緩めるには、この筋肉を緩めるかにかかってきます。
この筋肉を緩めるポイントそれは、首の前から後ろへ親指で押すという事。場所は、喉仏の【すぐ横】を押さえるとグーーーっと重い感覚があると思います。そこです。

そして、最初に紹介した合谷もまたこの胸鎖乳突筋を緩めるために使う特攻穴です。寝違いなどでもよく使います。

それぞれ1分から2分ほどの短い時間でリラックスできるタイミングで行なってください。寝る前のお風呂の時やベッドに入る前は特におすすめです。

鍼灸サロンNOTOでの食いしばり治療

おわりに

 鍼灸サロンNOTOでも食いしばりを悩んで来られる患者さんは少なくありません。原因にもよりますが、通院後に食いしばりが改善されたと実感される方は約7割です。朝の顎のだるさが無くなった、仕事中に気づいたら食いしばらなくなった、顎のエラが以前より良くなった…など様々な感想をいただいております。これからも食いしばりで悩む方が一人でも減ってい頂くように治療の研究や技術の向上を精進したいと思っています。

当院のご予約や口コミは下記よりご参照ください

自律神経専門の鍼灸サロンNOTO

大阪都島区京橋駅徒歩一分

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