めまいの原因は、頭にこもった『熱』
年々増える、めまいの患者さん
めまいとは、現代における医学でも原因が分からない事が多く、また原因が分かったにもかかわらず改善しないことがあります。実際に当院へは今年に入り特にめまいを訴える患者が増えています。相談件数は年々増え続け、今年はすでに半年で30人近くの方が来院しています。めまいの原因といっても多岐にわたりますが、今回は特にめまいの原因として多い頭に熱がこもって起こるめまいを紹介します。
症状は、人の弱点に現れる
東洋医学では、頭に熱が上りそれがこもった状態に陥る事を肝鬱気滞、気滞鬱熱などと診断します。この時勘違いしてほしくないのは、頭に熱がこもる事で起こる症状は、めまいだけではないという事です。めまいは、その方がたまたま症状として現れたもので、人によって症状は違います。頭痛、眼精疲労、脱毛症、吹き出物、肩こりなど、その方にとって弱いところに症状が現れます。また、日本でも昔から、『頭寒足熱』という言葉があるように、頭は涼しく手足は暖かい状態が身体にとって良い状態です。熱が頭にこもりやすい方は、頭が熱く手足が冷えやすくこの状態とは逆の状態です。
めまいの原因、頭に熱がこもる理由
では、どうして熱が頭にこもると思いますか。熱が頭にこもる原因は下記のとおりです。
①考え過ぎる
仕事の業務内容から、悩み、不安などを一日中頭で考え込む方は熱がこもりやすいです。自宅に帰っても仕事の事や、悩みなどを考えてしまうため、慢性的に脳の疲労が起きます。結果的には脳に熱が生じ炎症状態に陥ります。
②気を遣い過ぎる
相手の気持ちを汲み取りすぎたり、他人からの目線を気にしすぎたり、自分より他人を優先することで頭に熱が生じます。仕事では人と接することの多い接客業の方は気疲れしやすいです。また、優しい方は自分より相手を優先させてしまう傾向にあります。中には、無意識に他人に気を遣ってしまう方がいます。HSPハイリーセンシティブパーソンを持っている方は特にその傾向にあります。
③素直に話せない
自分の素直な気持ちを他人に話すことができない方もまた頭に熱がこもる原因です。他人に話すことを躊躇してしまう方や、話す相手がいない方はストレスをため込みやすく、結果的に熱が生じます。
頭に熱を溜めない予防策
次に、めまいの原因となる熱を生じさせないケアをお伝えします。
ノートに頭の中のものをアウトプット
心理療法ではジャーナリングといいます。ヒトは不安や悩みを頭の中で考えることで納得させようとします。ですが、実はそれ自体がとても難しい事なんです。頭の中では常にあらゆる情報や感情、身体の各部位への神経が目まぐるしく働いています。その中で一つの事を考えるという事はとても難しいです。しかし、整理されるまで何度も何度も考えます。そこで、ノートに頭に浮かんでいるものを書き出すことで、考えていることを取り出し客観的に眺めてみるんです。単に、不満や不安といったネガティブな事を書き出すだけでも構いません。すると、頭の中がスッキリし熱が生じにくくまります。仕事終わりで寝る前に行うと良いです。

人に気を遣わないテクニック
ヒトは、苦手な相手程心血を注いでしまいます。結果的に相手の事を考え過ぎて緊張が抜けず頭に熱がこもります。しかし、考えてみてください。その相手はあなたにとって本当に大事な人なんでしょうか。恐らくそれは違います。本当に心血を注がないといけない人は、あなたを大事に思ってくれる人やあなたの事を気にしてくれる人です。ヒトは、そういう方への気遣いを慣れからかしなくな傾向にあります。そして、苦手な人ばかりに時間と精神力を使い、その状態で大事に思う人と接しイライラしたり、十分に相手にできなくなります。本当に大事にしないといけないヒト、時間を使わないといけない人を改めて考えてみてください。

自然に触れる
相手に気を遣う方は、頭をよく使います。その頭を使わないようにする簡単な方法が自然に触れる事です。山、川、海、大地と自然と触れ合うことで五感が刺激されて、脳が休みます。逆に脳を使うと五感は鈍くなります。

素直に話す相手を見つける
本心を隠して生活するのはとても辛いものです。しかし、社会へ出てヒトと仕事や生活を共にするには自分の素直な気持ちだけではうまくやっていけません。そこで、自分の気持ちを押し殺さなければいけないことが多々あります。体調が整っているときはできますが、疲れているときは特に素直な気持ちが出せないと、頭に熱がこもります。そこで、素直な気持ちを話す事をお勧めします。先に話したジャーナリングともかぶりますが、素直な気持ちを話す機会を日々設けることが大事です。友人やSNS、コミュニティーによるセッションなど方法はたくさんあります。
頭を冷やす
強制的に頭を氷枕で冷やします。寝る前に10分から15分首から後頭部を冷やしてみてください。すっと眠れます。
最後に
めまいの原因は他にもあります。また、治療やセルフケアも人によって違います。自分に合ったケアを身に着け、めまいを一日でも早く取り除いて普段の生活を取り戻しましょう。

自律神経専門の鍼灸サロンNOTO
大阪都島区京橋駅徒歩一分
コメント